新NISA(第二弾)

最終更新日:投稿日:金融・経済

新NISAの投資方法

新NISAスタート!

基本的な新NISA投資方法

長期運用

株の価格は上がったり下がったり波打つように動いているので、損失リスクは短期・中期では普通に発生する。長期でもあるが、株式全体の収益率(資本成長率)は経済成長率や物価賃金の上昇率より高い。つまり株式の方が預金や国債等の収益率より高いというのが経済学界の一般的な見解になっている。(トマ・ピケティ著「21世紀の資本」) 

分散投資

分散投資によりリターンを維持しつつリスクが軽減出来る。(マーコウィッツの「現代のポートフォリオ理論」:この理論でノーベル経済学賞受賞) 
主な分散の方法は下記の通りである。 

  1. 資産の分散
    株式、債券、不動産(REIT)、預貯金、金、商品等 
  2. 地域の分散 
    例えば日本、米国、その他先進国、新興国(インド、中国、東南アジア等)等 
  3. 時間の分散 
    毎月とか毎年等一定期間ずらしながら一定金額を投資 

具体的な投資商品

人気の投資商品、つまり純資産額の大きい投資信託に投資する


1位:eMAXISSlim米国S&P500 

2位:eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー) 

3位:アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし) 

4位:SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 

5位:楽天・全米株式インデックス・ファンド          (2024年4月4日日経新聞) 


・1位~5位まで全て米国株式投資の投資信託が占めている。 
 (2位のeMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)も米国株式への投資割合が60%以上) 

・NISA口座開設した金融機関がその投資商品を扱っているか確認する必要がある。 

過去のリターンランキングを参照する

各金融機関の取扱投資商品の中で過去1年等のリターンランキングを提示しているので確認する。 

インデックス投資

・株式市場全体的な値動きを示す指数に投資することをインデックス投資と言い、金融機関では新NISA向けにインデックス投資の投資商品を多数揃えています。例えば、米国の代表的なものとして「S&P500」、「ナスダック100」等があり、日本の代表的なものとして「TOPIX」、「日経225」等があります。 

・一方、このインデックス投資の指数を上回る成果を目指しプロの運用担当者が厳選した株に投資することをアクティブ運用と言い、この投資信託も金融機関で新NISA向けに多数揃えているはずです。しかし、過去のデータを見るとアクティブ運用の投資信託がインデックス(S&P500や日経平均等の指数)の投資信託に勝てない率が、日本の場合はほぼ60%~70%、欧米はほぼ80%以上という結果が出ているのです。株価は相当先を読みます、しかも莫大なデータを基に莫大な資金を動かす生き馬の目を抜くようなプロ中のプロが売り買いしていますので、どの株もこの先株価が上がるか下がるかなどプロにも分からないというのが現実なのです。 

新NISA資料仕組:金融庁

以上 


新NISA資料の補足

・税制について 
 売却益、分配金等の収益に対して本来源泉分離課税20.315%がかかるが、NISAは非課税 

・1つの金融機関のみ利用可能 
 同一年で1人1口座複数金融機関不可、1年毎に変更可能であるが既に非課税口座内で買付されている年分については変更不可 

・投資対象商品について 
 各金融機関は提供する投資商品(投資信託等)を自社で選んでいるので、各金融機関によって投資商品(投資信託等)は異なる、純資産額が大きい人気の投資信託は提供する金融機関も多いが系列の運用会社の投信を提供する金融機関も多い、日本には約14,300本の投資信託がある(アメリカは約1万本) 

・旧NISAについて 
 旧NISAは新NISAの外枠であり、旧NISAの非課税期間終了まで旧NISAは新NISAと別に適用される、但し2024年以降新規での投資は出来ない 

・年間投資枠と非課税総枠との関係について 
 年間の投資枠(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)以内の投資が毎年可能、総枠(つみたて投資枠600万円、成長投資枠1,200万円)に至るまで何年掛かっても投資可能、但し先に述べた年間の投資枠以内である、売却した場合は簿価(購入時価額)分が再度総投資枠として使えるが年間の投資枠内でかつその枠は翌年度(2月)以降に反映される 

・つみたて投資枠について 
 年間投資枠120万円、総枠600万円、投資対象商品は積立に適した分散型投資信託等(ETFを含む)である、提供可能な投信商品の条件は、販売手数料はゼロ、信託報酬が一定水準以下、主たる投資の対象商品に株式を含むこと、つまりREITや債券だけは対象外(バランス型)である、1ヵ月に1回など定期的に一定金額の買付(金融庁は最低年2回との見解、金融機関によって違う)を行うこと、金額指定の買付である、金融機関によって取扱い投資商品が違う 

・成長投資枠について 
 年間投資枠240万円、総枠1,200万円、投資対象商品は上場株式(外国株OK)、投資信託等(レバレッジ型、毎月分配型、整理銘柄等を除く)、つみたて投資枠の商品の購入も可、金融機関によって取扱い投資商品が違うので例えばA証券会社はタイの上場株式購入可でもB証券会社は不可等となる 。