航空自衛隊那覇基地/那覇空港用地

最終更新日:投稿日:軍用地

那覇の中心に位置しており資産価値としての変動リスクが最小限

航空自衛隊那覇訓練場/那覇空港用地

「軍民共用」としての那覇空港

2018年に観光客数が999万人を達成した沖縄県。翌年以降はコロナ禍の影響を受け、一時的な落ち込みとなりましたが沖縄観光の窓口として、利用者数の回復が見込まれている那覇空港。すでに国内屈指のハブ空港となっており、2022年度の国内空港旅客数ランキングで那覇空港は羽田、成田、福岡、新千歳に続く第5位にランクインしました。

コロナ前と比べ2割ほど減少していますが、約1,623万人の利用者数を誇る国内の一大拠点と言えるでしょう。さらに日本で唯一のMRO専門会社として、航空機の整備及び修理を手掛ける「MRO Japan」が2015年に伊丹空港から那覇空港へ拠点を移すなど、国際物流の一翼を担う状況です。こうした観光や物流に強みを持つ那覇空港ですが、自衛隊も利用する「軍民共用」空港としての役割を果たしているのも特徴的です。なお、日本国内において、航空法により明確に軍民共用空港として分類されているのは8カ所(丘珠空港、千歳飛行場、茨城空港、小松空港、米子空港、岩国空港)ありますが、うち那覇空港は国管理の扱いとなるため、法令上は分類が異なります。

嘉手納飛行場と並ぶ軍用地投資の横綱

航空自衛隊那覇訓練場と那覇空港用地は金融機関より、嘉手納飛行場と同等の特A地区として、最も高い担保評価を得ています。大きな要因として那覇の中心に位置しており資産価値としての変動リスクが最小限であること、また返還リスクが非常に低いことが挙げられます。沖縄観光の入り口にあたるため、観光需要が盛り上がるほど最も恩恵を受ける立地柄なのが同2つの施設です。そのため、嘉手納飛行場と同じ担保評価でありながらも市場での売買倍率は比較的高い水準で推移しています。

空港へのアクセス向上を目指す「小禄道路」

那覇空港は出口から市街地に向けての慢性的な渋滞が課題となっていました。ゆいレールの利用で市内へ移動することも可能ですが、3両編成という運搬上の限界と、各レンタカー店が立地する豊見城方面への路線がないことがデメリットでした。その結果、沖縄に降り立ち、まず遭遇するのは交通渋滞という始末。こうした課題解消に向けて、沖縄総合事務局は高速ICへの接続しいては西原JCTまでの高速ネットワークの形成を目指した「小禄道路」の事業計画を発表しました。工事完成の時期はまだ未定ですが、開通した場合は渋滞緩和や利便性向上による一層の観光客増加などが見込まれます。

那覇空港は出口から市街地に向けての慢性的な渋滞が課題となっていました。ゆいレールの利用で市内へ移動することも可能ですが、3両編成という運搬上の限界と、各レンタカー店が立地する豊見城方面への路線がないことがデメリットでした。その結果、沖縄に降り立ち、まず遭遇するのは交通渋滞という始末。こうした課題解消に向けて、沖縄総合事務局は高速ICへの接続しいては西原JCTまでの高速ネットワークの形成を目指した「小禄道路」の事業計画を発表しました。工事完成の時期はまだ未定ですが、開通した場合は渋滞緩和や利便性向上による一層の観光客増加などが見込まれます。

出典

『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること』書籍情報社.

『図解!在日米軍基地完全ガイド』洋泉社BOOK.

『2022年度・令和4年度 日本の空港旅客数ランキング!』神戸空港公式HP.

『那覇空港自動車道 一般国道506号 小禄道路』沖縄総合事務局HP

『画像引用:(2枚目)国道506号 小禄道路(高規格幹線道路那覇自動車道)HP掲載用修正版171027』沖縄総合事務局HP